10月研究会のお知らせ

「社会的コンテクストのなかのキリスト教プロジェクト」
10月研究会のお知らせ

本プロジェクトの次回研究会は以下のように開催いたします。
参加費無料、事前連絡不要です。
関心を持たれた方、どうぞ自由にご参集ください。

日時:2009年10月3日(土) 14:00〜18:00
場所:立教大学池袋キャンパス第13号館(理学部棟)1階会議室
http://www.rikkyo.ac.jp/access/ikebukuro/index.html

発表者 久保彩奈氏(普連土学園宗教科非常勤講師)
発表題目 「谷口茂壽の思想と実践」
概要 本発表で論じる谷口茂壽(1895―1973) は、14歳の時大阪天満教会
にて受洗し「回心体験」ののち無教会主義へ傾倒した。しかし次第
に無教会とも一定の距離を置くようになり、その後文書伝道家へと
転身。後に「神の教会」(現・日本神の教会連盟)に共鳴し初期指導
者として、また戦後は東京都私立玉川聖学院創設者、初代学院長と
して運営に従事した人物である。戦中の彼の思想は、神学的には
ファンダメンタルであり、いわゆる「埋没型」ともとれる思想で
あった。そこで本発表では谷口の思想と実践を辿り、位置づけする
ことを目的としたい。
参照文献 日本神の教会連盟100周年誌編纂委員会編『日本神の教会宣教100年の歩み』

発表者 星野靖二氏(國學院大學・研究開発推進機構・日本文化研究所助教
発表題目 「田中達と其時代」
概要 本発表は田中達[1868-1920]について論じるものである。田中は和歌
山県の浄土真宗の寺に生まれ、若い頃に本願寺学寮に学んでいる。田中
は植村正久の妻である山内季野の甥にあたり、季野の兄の山内量平が
受洗した1886年頃受洗したと考えられる(正確な時期は不明)。1886年
に上京し、『日本評論』・『福音新報』の編集にあたった後、教文館
翻訳主任等を経て、1902年に米国ハートフォード神学校に留学、続いて
トリニティー大学に学ぶ。1905年に帰国し、東京神学社教授となった。
田中は明治末期から大正期にかけて仏教や神道、あるいは比較宗教に
ついてキリスト教の立場から論述しており、本発表ではこれらの論理と、
その位置付けについて考察を加えたい。
参照文献 星野靖二「『宗教及び文藝』に見る明治末期のキリスト教の一側面」
(『東京大学宗教学年報』XX、2003.3)pp.55-71

                          (世話人:川又)